ほかげ映画の結末は?ネタバレであらすじや原作があるのかについても調査!
塚本晋也監督作品・映画『ほかげ』が2023年11月25日(土)ついに公開となります。
この映画は、塚本晋也監督が前作『野火/2015年』と、『斬、/2018年』の流れを汲んだ作品で、『野火』の直後、終戦後の日本を舞台にした映画です。
- 映画の結末や原作はあるのか?
- 物語のネタバレ、あらすじを紹介
映画『ほかげ』は戦後が舞台であれば、少しはホッとできる結末になるのか?
原作は小説なのか?あれば読みたいというファンもいるでしょう。
劇場に観に行かないor観に行けない人向けに、ネタバレなあらすじを紹介します。
Contents
ほかげ映画の結末は?
終戦後とはいえ戦争で人々は多くのものを失い、絶望の淵に立っていた人は多くいたことでしょう。
この映画ではそんな時代を生きる人々の中で、主要な登場人物である3人の人生を映し出しています。
趣里・・・孤独と喪失の中、戦争孤児との出会いでほのかな光を見出す。
森山未來・・・片腕が動かない謎の男、飄々(ひょうひょう)としながらも蠢く(うごめく)怒り・悲しみを持っている。
塚尾桜雅・・・広く美しいが残酷な闇市で、大人の助けを借りながら今を生きる術を身に着ける。
この3人と共に展開される映画の結末は、どのようになっていくのかしら?
ほかげの結末はどうなる?
「ラストの銃声」とあるわね。坊やの未来を祈るということは映画でも、銃声がなんだったのか、それによって何がどうなったのかは分からないということかしら?
映画のポスターで、しっかり目の前のものを捉えたまなざしが印象的な塚尾桜雅さん。
この映画は、塚本晋也監督が子供のころに見た記憶が元になっています。
井の頭線の高架下にいた傷痍軍人の姿が、監督の大事な記憶のポイントになっているのです。
「あの時代がなくなってしまってはいけない。手繰り寄せたい気持ちが強かった」
引用元:監督のコメント要約https://news.yahoo.co.jp/
そのような思いで作られた映画となると、主要な登場人物である戦争孤児を演じた塚尾桜雅さんが思い浮かびます。
そっか、塚尾くんこそが子どものころの塚本監督だったんじゃないかしら!
そうだとすれば、塚本監督は存命しているわけなので、銃声の先にいたわけではないでしょう。
映画自体が監督の実録映画ではないようです。
映画自体はあくまで闇に包まれていたような、あの時代を再現しているにすぎないと思われます。
しかし、銃声音がしたままラストになっているのだとすれば、そのあとの状況は観た人の想像にゆだねられることに。
そうなると上のツイートにあるように、「坊やの未来に希望があるように祈らずにはいられない」という言葉とつながります。
そのあとの情景を敢えて映像にしないことで、戦争の悲惨さや残酷さを現代人に考えてほしいということかもしれないわね。
子役の塚尾桜雅に希望が残る結末?
塚尾桜雅さんが演じた戦争孤児の視点でも描かれているのではないでしょうか。
なぜなら、塚尾桜雅さんはこの映画の「ほぼ主役」といえる演技を見せているからです。
それは、単に出演シーンが多かっただけでなく、そのシーンで発するセリフやまなざし、表情すべてが主役級だったということだと思われます。
監督がいう
「未来の子供たちが何とか元気で生きていけるようにという祈りを込めた映画」
という通り、塚尾桜雅さんが演じた戦争孤児の結末はきっと、その後も元気で生きたのではないでしょうか。
塚尾桜雅はほぼ主役?
出典元:https://ogre.natalie.mu/
本名 | 塚尾桜雅(つかお おうが) |
生年月日 | 2015年4月8日:8歳(2023年10月現在) |
身長 | 123cm |
所属事務所 | テアトルアカデミー |
主な作品(テレビドラマ・映画) | テレビドラマ 『連続テレビ小説・エール』第117話・第118話・2020年 『大河ドラマ・青天を衝け』第39話・第40話・2021年 『特集ドラマ・二十四の瞳』2022年 『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』9話・2022年 映画 『ラーゲリより愛を込めて』2022年 『ほかげ』2023年 |
塚尾桜雅さんが所属している『テアトルアカデミー』には、妹・塚尾杏樹さん、弟・塚尾椿樹さんも所属しています。
塚尾桜雅さんは、昨年(2022年)の夏休み中にこの映画の撮影を行っていました。
夏休み中なのに、働いていたわけね。この年頃でなかなかできることじゃないわ。
ほかげの3つの特徴
この映画には、ある特徴があります。
- 登場人物に名前がない
- 途中で色がつく
- 3発しか使っていない最後の〇〇
それぞれの意味を考えてみました。
登場人物に名前がない
この映画の主要な登場人物である3人には、名前がありません。
したがって劇中でも、この3人がお互いを名前で呼び合うシーンがないことになります。
3人は、あくまで誰もがあの時代背負っていた辛さの象徴だから。
マネキン人形と同じです。
マネキン?どういうこと?
マネキン人形には、大抵顔がありません。
出典元:https://mode21.com/
なぜ、顔がないか?
マネキンに顔を付けてしまうと、そのマネキンが着ているファッションは「こういう顔をした人でないと着れない」という固定概念が生まれてしまいます。
でも、顔が付いてるマネキンもあるわよ!
出典元:https://i.ytimg.com/
このような場合は若者をターゲットにしているので、年代が分かるようにするため顔を付けています。
しかし、よく見てみてください。
みんな、同じ顔をしていると思いませんか?
とりわけ、「目」などは本物の人間だったらあり得ない大きな目をしています。
うん、コミック本に出てくるような顔ね。
これも顔のないマネキンと同じで、顔のパーツが大きかったり小さかったりほくろがあったりすると、やはり「こういう顔した人でないと」と思われてしまうのです。
売りたいのはファッションですから、顔はどうでもいいことになります。
話が脱線してしまいましたが、この映画『ほかげ』の登場人物に名前がないのは、名前を付けると「その人にしか起きなかった出来事感」が濃くなってしまうのです。
途中で色がつく
この映画は、恐らくモノクロシーンが含まれているか、あるいはほとんどがモノクロである可能性もあります。
ほとんどがモノクロと考えた場合
カラーになることで、そのシーンの情景や登場人物の心情がよりリアルに体感できるから。
劇中では、登場人物がほとんど余計なセリフを言いません。
映画『ほかげ』は、「静かな反戦映画」といわれています。
「静かな」の意味は、「静かに深く物迫る作品」という意味です。
語らずとも、途中で色を付けたりなど間接的にメッセージが送られているとも考えられます。
3発しか使っていない最後の〇〇
3発ということで、やはり「銃弾」を連想してしまいます。
先の章で「ラストの銃声」について触れました。
銃声音だけで映画が終わっているのだとしたら、この銃声は最後の銃弾、つまり3発目だったと考えられるから。
3発目に意味があるのか否かは、わかりません。
恐らく2発目までは、目を覆いたくなるような悲惨な情景が繰り返されていたのでしょう。
だとすれば、3発目では敢えて映像にせず終わらせても頷けます。
何事も、しつこすぎない限度が3度までなのです。
ネタバレであらすじや原作があるのかについても調査!
ようやくですが、映画『ほかげ』のネタバレあらすじをご紹介していきます。
ほかげのネタバレあらすじを紹介
趣里は、戦争で家族を失い、焼け残った居酒屋で身体を売って一人暮らしていた。
森山未來は、戦争の痛手か片腕が動かない謎の男だった。いつも飄々としているようだが、その目の奥には深い悲しみ、苦しみ、憎悪ともとれる鋭い眼光が垣間見える。
塚尾桜雅は、戦争で家族を失いお腹を空かせ、盗んだ食べ物を手に趣里がいる居酒屋へやってきた。
入ってきた少年を見た趣里は、「ここはあんたが来るようなところじゃないんだよ!」と吐き捨てるように言い放つ。
だが、物おじせずにジッと女を見据えている少年。
この少年との出会いが、居酒屋の女の暮らしに一筋の光を見出す。
少年は、その日から居酒屋で女と共に暮らすようになる。
しかし、戦争がもたらした痛みが影を落としていく。
森山未來の片腕が動かない謎の男は、「どっちにしろ、人生お先真っ暗だ」という言葉が印象的だ。
戦争が終わり命の危険からは免れたが、人々の暮らしは依然苦しいまま、失ったものが多く、何から手を付けていいか分からない。
しかし生きている限り、何かしてお金を得、生きていかなければいけない。
苦しい暮らしの中でも、少年はあるとき自分のお金で食べ物が食べられた。
幼いながら、生きていくために働いてお金を得て食べ物を食らい命を繋いでいく術を、否が応でも体感した瞬間だった。
しかしそれは、子供でありながらもう子供でいられなくなるという悲しい現実でもあった。
時代は終戦直後、いつまで続くのかわからない地獄の日々は苦しい生活ばかりでなく、流行り病も多発する。
梅毒か、ライ病か。
森山未來の片腕が動かない男は、目的を失い、死にゆくしかないのか。
最後は、「戦争は終わったんだ」という言葉で映画は締めくくられました。
この言葉は、映画のキャッチコピーでもあります。
しかし、この言葉には何かとてつもなく深い意味が込められているように感じてなりません。
ほかげの原作は監督オリジナル作品
出典元:https://ogre.natalie.mu/
本名 | 塚本晋也(つかもと しんや) |
生年月日 | 1960年1月1日:63歳(2023年10月現在) |
出身地 | 東京都渋谷区 |
職業 | 映画監督・俳優・ナレーター |
主な作品(監督兼出演) | 『鉄男』1989年 『TOKYO FIST』1995年 『バレット・バレエ』1999年 『六月の蛇』2003年 『悪夢探偵』2007年 『KOTOKO』2012年 『野火』2015年 『斬、』2018年 |
これまでにも触れましたが、映画『ほかげ』は監督が少年時代に見た日本の記憶が元になっています。
監督自身の実録映画ではありませんが、あの頃の日本をまざまざと臨場感あふれる俳優の演技とさまざまなシーンで見せつけるのです。
趣里のような女や、森山未來のような人物、塚尾桜雅のような戦争孤児はたくさんいました。
塚本晋也監督は、この映画の製作にあたって思いを語っています。
終戦企画と銘打って、準備を進めてきたこの映画は世界の動きが怪しくなった今、作らずにはいられなかった祈りの映画です。
塚本晋也監督コメントの要約
主要な登場人物3人の生きざまを通して、今一度戦争が人間にもたらした火影(ほかげ)を考える機会にすべきでしょう。
ほかげのまとめ
今回は、映画『ほかげ』のあらすじと共に、映画の結末を考察してみました。
ネタバレでも戦争を考える意味では、ある程度のあらすじは知っておいても損はないと思います。
原作は、塚本晋也監督のオリジナル作品であることが分かりました。
映画『ほかげ』の結末は、原作というより監督の記憶に基づいて想像だにできない展開があるようです。
その展開が何だったのかは、日増しに色濃くなる情報を元にネタバレといえるくらいお伝えしていければと思っています。
ネタバレ情報が分かり次第、追記していきますね!