笑いのカイブツはどこまで実話?ツチヤタカユキの現在についても調査
ツチヤタカユキさん原作の小説が映画『笑いのカイブツ』として、2024年1月5日(金)に全国公開されることになりました。
この物語は、「お笑い」に人生を掛け1日2000個のボケを作り続けたという正にカイブツの半生を描いた映画です。
原作者自身の半生を描いているということから、この映画は実話であるということがいえると思います。
では、どこまでが実話なのか?
そして、原作者ツチヤタカユキさんの現在は、どうしているのか?興味深いところです。
今回は、映画『笑いのカイブツ』の内容は、どこまでが実話なのか?そしてツチヤタカユキさんの現在について調査してみました。
Contents
笑いのカイブツはどこまで実話?
15歳だった中学生の時期から「お笑い」にハマり、お笑い芸人がパーソナリティを務める深夜のラジオ番組にハガキを送りまくりました。
そして、いつしか「伝説のハガキ職人」と呼ばれるようになったツチヤタカユキさん。
開けても暮れても頭の中はお笑い一色に染まり、人間として不可欠な人とのコミュニケーション能力が欠如するくらい、お笑い浸けの日々を送っていたツチヤタカユキさん。
そんなツチヤさんが書いた小説『笑いのカイブツ』が、実話だったのかについて次の章から解説していきます。
笑いのカイブツは実話?
ツチヤタカユキさんが描いた小説『笑いのカイブツ』は、「私小説」と表現されています。
- 「ししょうせつ」又は「わたくししょうせつ」
どちらも意味は、「作者自身の経験したことが、ほぼそのまま描かれた小説」です。
ということは、この「笑いのカイブツ」は、ツチヤタカユキさんの経験をほぼそのまま描いた小説であり、簡単にいえば「実話」になります。
そのため、映画化されても話の内容や展開には大きな違いはないでしょう。
原作が実話でない場合は、映画化のときに多少脚色されることが多々あります。
しかし「笑いのカイブツ」に関しては、小説として描かれていることをそのまま映像にしないと、つまらないものになってしまうでしょう。
せっかく小説で感動や衝撃を受けた読者がいても、映画に余計な脚色を入れていたら、こうも大きな反響はなかったと考えられます。
小説がそのまま動く映像で観れることに喜びを与えないと、映画化の意味がないよね。
笑いのカイブツはほぼドキュメンタリー?
出典元:https://pbs.twimg.com/
小説を映画という動く映像にする限りは、放映した場合の時間枠に納めなくてはいけません。
- 映画館での放映の場合:大体3時間
- テレビ放映の場合:大体2時間
中途半端な終わり方にならないように、余る部分は削られたり足らない部分は多少新たなキャラクターが追加されたりしがちです。
しかし「笑いのカイブツ」は、ツチヤタカユキというラジオのリスナーの間では知れ渡った「伝説のハガキ職人」といわれた著者本人が主人公になります。
そして小説を読んだことがある人なら分かると思いますが、彼の描く文章には「嘘」がありません。
カッコ悪くてもいい、ありのままの半生をさらけ出した1冊になります。
むしろそれがカッコイイほどに、赤裸々に綴られているの。
そういった意味でも、この映画はほぼドキュメンタリー映画といってもいいでしょう。
今回の映画は、十分に見ごたえがあるものと推測できます。
ツチヤタカユキの現在についても調査
お笑い芸人を目指していましたが、お笑いの裏方にまわったツチヤタカユキさんは、現在どのような活動をされているのでしょうか?
カイブツといわれたツチヤタカユキさんが、そもそもどんな人なのか?
そして現在の活動を見ていきましょう。
そもそもツチヤタカユキってどんな人?
出典元:https://www.cyzo.com/
本名 | 土屋祟之(つちや たかゆき) |
生年月日 | 1988年3月20日:35歳(2023年9月現在) |
出身地 | 大阪市 |
職業 | 作家・放送作家・構成作家・劇作家 |
主な作品 | 『笑いのカイブツ』(文藝春秋2017年・文春文庫2019年) 『オカンといっしょ』文藝春秋2018年) 『安城さんの見る世界』(自主制作小説2019年) 『ロブスターガールフレンド』(自主制作詩集2019年) |
『笑いのカイブツ』の著者・ツチヤタカユキさんは、寝ても覚めてもお笑いネタを考えまくり、大喜利やラジオ番組に雪崩のごとくネタを描いたハガキを送り続けました。
一度はお笑い芸人を目指していたツチヤタカユキさんは、念願叶って憧れの人気お笑い芸人から「東京で一緒にお笑いやろう」と声を掛けられ上京します。
一心不乱にお笑いネタだけを考え続けたツチヤタカユキさんは、著しく人とのコミュニケーション能力が欠落していました。
それでも彼なりになんとか東京に馴染もうと頑張ります。
しかしお笑い劇場で作家見習いをするも、彼の実力や情熱を認めてくれる人間はいませんでした。
そして逃げるように、大阪に舞い戻ります。
まともにしゃべることもできなくなっていた彼は、本気で命を絶とうと決めました。
しかし、それまで自分を支えてくれた暖かい人がいたのも事実です。
- 「お母さんも楽しんだからええよ」:いつもそばにいてくれた母
- 「才能があって羨ましいわ」:暖かい愛を教えてくれた彼女
- 「次会う時は、笑いだけに生きてるお前に会わせろよ」:吐き出す言葉を受け止めてくれたピンク
- 「一緒に漫才作りたいな」:チャンスをくれた先輩
自分は1人じゃなかったと気付かされたのでしょう。
「お笑いにかけた自分の人生は無駄じゃなかった」
「例え、人生をやり直してもやっぱりまたお笑いをやるだろう」
「この人生を心から誇りに思う」
そう考え直し、立ち上がります。
自ら立ち直ってくれたことに、ホッとしたわ!
ツチヤタカユキの現在
一時は21歳で死ぬことさえ考えていたというツチヤタカユキさんは、それまで死に物狂いでネタを生産し続けました。
周りには「構成作家の中で1番イカれてる」といわれるほどだったのです。
現在のツチヤタカユキさんは、「放送作家」「構成作家」「劇作家」として多くの劇場や大喜利番組でのネタを提供しています。
お笑い芸人より、作家の方が向いていたのよね。
笑いのカイブツは絶望を希望にした
『笑いのカイブツ』は、25歳までのツチヤタカユキさんの私闘の日々を綴ったものです。
そして、2017年には『笑いのカイブツ』はベストセラーに輝きます。
しかし、彼の生活自体は最悪の境地でした。
笑いのカイブツを刊行しても、気が付けばスーパーの出玉商品ストロング缶と女の毎日。
笑いのカイブツでの印税を食いつぶし、なけなしになった金で海外逃亡。
そんな中、彼の生活を密着したいとテレビ番組からのオファーが・・・。
そして、1本の落語を作りました。
そこから希望の光が差し始めたようです。
笑いのカイブツがなかったら、このオファーもなかったかもと思うと、このとき書いといてよかったよね。
人との関りを遮断してまで笑いに邁進していた姿や努力はやっぱり報われるということでしょう。
今、絶望を味わっている人にはぜひ小説を読んで、映画を観てほしいものですね。
笑いのカイブツのまとめ
今回は、映画『笑いのカイブツ』が著者であるツチヤタカユキさんの実話であるということが分かりました。
そして、その実話がどこまで忠実に描かれているか、お笑いに目覚めてから現在までのことは偽りなくすべてをさらけ出しているということも分かったと思います。
一度は、死ぬことも本気で考えていたツチヤタカユキさん。
私は彼がどこまでもストイックに取り組んだ結果が、現在の人間ツチヤタカユキを生み出したと思います。
そしてそれは、映画『笑いのカイブツ』として確かに形となって現れました。
目指すものが何であれ、私は夢中になれるものに出会えたツチヤタカユキさんの人生にエールを送りたいです。