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どうすればよかったか?実話どこまで?ネタバレで映画の結末を調べてみた

kuroneco
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北海道に住むとある家族の20年を収めたドキュメンタリー映画【どうすればよかったか?が、2024年12月14日から全国公開されます。

監督を務めた藤野和明さんが、自分の家族を撮り続けた映画【どうすればよかったか?】は、山形国際ドキュメンタリー映画祭2023で上映されるや多くの人の心を捕らえ、ネタバレを含む様々な感想が寄せられました。

実話を追った作品という事で公開が待たれているわけですが、その結末がどうなっているのかも気になりますね。

そこで今回の記事では、映画【どうすればよかったか?】がどこまで実話なのか、またその結末についてもネタバレ覚悟で調べてみました。

重い内容を取り扱う作品なだけに、鑑賞前の心構えの1つとして参考にして頂ければと思います。

 

映画【どうすればよかったか?】はどんな話なの?実話っていうのは本当?

やまこ
やまこ
映画【どうすればよかったか?】は、どこまで実話なのかしら?

 

映画【どうすればよかったか?】のあらすじ

面倒見が良く、絵を描くのも上手な藤野和明監督の姉は幼い頃から優秀で、医師で研究者の両親を追うように医学部に進学します。

ところがその姉が突然支離滅裂な事叫び出し、統合失調症を発症したのです。

大声で奇声を発し狂ったような姉の姿に、弟・和明は病院に連れて行くよう両親を説得するも、父も母も聞き入れてくれません。姉を精神科から遠ざける両親と何度話しても解決には至らず、徐々に悪化していく姉に身の危険を覚えた和明は、わだかまりを抱えたまま家を出て行きます。

その姉の発症から18年後、和明監督は帰省の度に家族の姿をカメラに記録しています。両親の話を聞きながら、なにも返さない姉に声をかけ続ける日々…。しかし状況はますます悪化してしまい、ついに母は自宅の玄関に鎖をかけ南京錠で姉を閉じ込めてしまいます。

【どうすればよかったか?】は、そんな家族の20年を超える時間を見つめる家族の対話と、社会から隔たれた家の中の姉の姿を記録したドキュメンタリー映画です。

監督として家族の20年を映画にまとめた藤野和明さんは

男性
男性
沢山の才能を持って生まれた姉は、発症後その才能を十分に発揮することもできず、ほとんど独りで生きてきました。

【どうすればよかったか?】

このタイトルに込めた、私自身また両親への問いを、観客の皆さんにも考えて欲しいです。

と、ご自分の家族を『統合失失調症対応の失敗例』と述べられています。

りと
りと
この思いが、映画祭で鑑賞された方の心に深く届いたんでしょうね。

映画【どうすればよかったか?】はどこまでが実話なの?

映画【どうすればよかったか?】は、藤野和明監督が自分の家族を記録し続けたドキュメンタリー作品ですので、全て実話と言えるでしょう。

監督ご自身が『拙い編集』と言われている事に加え画質も荒く、昨今のクリアな画面に慣れた観衆には見辛い面もありますが、しかしそれこそがまたリアルな感覚を観客にもたらしていると感じた方も多かったようです。

りと
りと
映画公開に向けて、映画祭で公開されたものからさらに再編集したとの事ですので、もっと鑑賞し易くなっているんだそうです。

映画祭での鑑賞時には、音声が聞き取り辛かった、との感想を持たれた方もいましたので、全国公開ではその辺りも調整されているかもしれませんね。

映画【どうすればよかったか?】は、優秀な姉の統合失調症発症により、閉鎖的で限定された空間にのみ存在する家族が浮き彫りとなっていますが、ではこの『統合失調症』とはどんな病気なのでしょうか?

統合失調症とは、思考や気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患です。精神疾患というと『自分には関係ない』と考えてしまいがちですが、統合失調症は約100人に1人がかかるとも言われ、特殊な病気ではありません。

発症原因はまだ確定されていませんが、

  • 情報を伝える神経伝達物質のバランスが崩れること
  • 過剰なストレスがかかること

などが関係していると言われています。

精神疾患というと完治が難しいイメージを持たれる方もいますが、治療法はきちんと確立されています。それは、薬物療法と精神科リハビリテーションの組み合わせです。

長期間に及ぶ経過の末現れる慢性疾患である統合失調症には、治療もまた一朝一夕とはいかないでしょう。

だからこそ、主治医とのコミュニケーションが大切であり、向精神病薬による薬物療法と、対人スキル向上や生活のしづらさの改善などを目指す精神科リハビリテーションに加え、医師・患者だけでなく、家族の支えも必要とされています。

りと
りと
統合失調症は、約100人に1人がなる可能性があり、病気になったのは誰のせいでもありません。

大切なのは

  • 『味方だよ』というメッセージを送ること
  • 回復に向けたイメージを持って接すること
  • 相互理解

です。こういったメッセージやイメージを家族が側で伝え支える事が、治療の進み方に大きく影響すると言われています。

 

映画【どうすればよかったか?】のネタバレと感想まとめ

やまこ
やまこ
山形国際ドキュメンタリー映画祭2024や高円寺ドキュメンタリーフェスティバル2024で【どうすればよかったか?】を観た人が、もう一度観たいと熱望しているってすごいわよね。

なにがそんなにも人の心を惹きつけているのかしら?

 

映画【どうすればよかったか?】の結末をネタバレで大予想

監督である藤野和明さんの姉は小さい頃から優秀で、医師で研究者の両親の後を追うように医学部へと進学しました。

いくら親が医者だからと言って、その子供が医学部に受かることが当然なわけではありません。姉もまた、努力を重ねて医学部への進学を実現させたのでしょう。

小さい頃から面倒見がよく優秀だった姉、その未来は前途洋々たるものだったと思われます。しかしその人生が一変したのは、この医学部進学後の事でした。夜な夜な叫びまわり暴れる姉の姿は、和明さんはじめ家族に大きな衝撃を与えた事でしょう。

当時はまだ『統合失調症』という病名も確立されていない時代です。優秀な娘の変わりようを受け入れられなかったのか、また自身が医者であるプライドもあるからでしょう、両親は姉を自分で治してみせると医療機関に頼ることを受け入れません。

やがて身の危険を感じた和明さんは、自衛も兼ねてか姉の姿をカメラに収め始めます。そんな日々が続く中、突然両輪が姉を病院に連れて行きました。

ところがその医者は、

『こんなに健康で普通のお嬢さんを病気扱いするだなんて彼女に失礼だ!』

と言ったとかで、両親はやはり姉を自宅に置き、自分たちで何とかしようと奮闘するのです。

今にして思えば、その言葉が本当の事だったのかは分かりません。

やまこ
やまこ
もしかしたら、このお医者さんはちゃんとした診断を下して治療に取り組もうとしてくれてたのをお父さんたちが受け入れられなかったんじゃないの?

といった疑問を観客に残しながら、映像は続いていきます。

専門医にかかれなかった姉は悪化する一方で、ついに母は玄関に鎖をかけて南京錠で姉を自宅に閉じ込め、一緒に引きこもりのような生活を送るようになりました。

そんな生活が普通のはずがありません。

10か月近いその引きこもり生活によりリビングは荒れ、まるでゴミ屋敷のような様相です。父は頭部を負傷し、汚く匂いも籠っているだろうそんな自宅での生活でも、両親はその現状に何らおかしいところなどないと、普通であることを装っています。

そんな姿をも、残酷なほどそのままの状態で撮り続ける映像からは、家族の崩壊を目の当たりにするという非日常が溢れていますが、これが当時の和明監督の実家の日常なのです。

そんな日々が続くことで、年老いてきた両親の心にも何らかの変化があったのかもしれません。

あんなにも専門医への診察を拒み続けていた両親が、姉を病院に連れて行くことに同意します。すると、姉に合う薬が見つかった事で彼女の症状はあっさり落ち着き、会話できるまでに回復しました。それまで、和明監督が毎日のように声をかけていても全く反応を返さなかった姉が、です。

その姿に、和明監督の心に変化が訪れます。20年にもわたる長期間をかけて崩壊し続けた実家の姿、妄言と奇声を発しながら暴れる姉、守ってくれない両親を恨むように撮影に取り組んでいた和明監督でしたが、姉に対する歩み寄りの心が生まれたのです。

大学在学中に統合失調症を発症してから20年、姉は適切な治療を受ける事も出来ず40代になっていました。そんな姉にも幸せな人生を歩んで欲しいと、和明監督は家族旅行を企画します。

はたから見ればいたって普通の家族の姿。しかしこんな落ち着いた日々を得るまでに20年もかかってしまった、その事が和明監督には疑問を抱かせました。

薬で簡単に抑えられた症状、もっと早く専門医にかかっていればという思いが後悔を生んでも仕方ありません。そしてその後悔は、両親への疑問となったのです。

頑なに自分たちで治療しようとした両親に和明監督は問います。

『あなたたちがしてきたことは正しかったのか?』

カメラの前で、この問いに対する本心を両親は語りません。多少認知症を発症し始めている母親にとっては、もしかしたらその問いを正しく理解する事が難しいのかもしれない…。それでも、問い続ける和明監督に父親は、はぐらかし続けた最後の最後に意外な言葉を返しています。

その言葉が何だったのか、それは映画【どうすればよかったか?】を観てみてください。

やまこ
やまこ
このお父さんの言葉が【どうすればよかったか?】に多少なりとも答えをくれるのかしら…?

姉が亡くなった事でこの物語は終わりますが、映画は終わっても和明監督の気持ちが片付いたわけではないのでしょう。

オープニング直後から、人の声とも思えぬような絶叫が木霊して始まる【どうすればよかったか?】は、冒頭に

『これは、統合失調症の原因を究明するものではない』

という言葉が示されています。

和明監督は、姉の統合失調症について

『統合失調症に対する対応の失敗例。』

と明言されている事もあり、タイトル【どうすればよかったか?】には、監督の後悔や疑念様々な感情が籠っている事が伝わってきますね。

 

映画【どうすればよかったか?】の感想まとめ

映画【どうすればよかったか?】は、まず2024年12月7日に東京のポレポレ東中野やヒューマントラストシネマ有楽町の他、大阪では第七藝術劇場などで先行公開され、全国公開は2024年12月14日が予定されています。

公開に先立ち、山形国際ドキュメンタリー映画祭2023などの映画祭にて本作を鑑賞された方の感想を集めてみました。

女性
女性
映画【どうすればよかったか?】は、監督自身をカウンセリングしているセラピーのように感じた。

今もきっとおなじ様な悩みを抱えている家族が沢山いるだろうと思うと、簡単な言葉で感想を綴ることに罪悪感すら湧いてくるような気がする。

誰が悪いとか何が原因だとか、そんなことを断じる事は部外者の私にはできない。

男性
男性
身を守るため、暴れる姉と頑なな両親が籠る実家を出た監督が、再びそこに戻りカメラをいう武器を抱えて戦う姿が見ていて本当に辛い。

絶望しただろう若かりし頃の監督自身を塗り替えようとするように

『姉ちゃん』

と、かつての面倒見がよく優しかった姉の想い出を語るのが切なかった。

色んな感情を抱えながら愛憎が見え隠れする、これは確かに一つの家族の話だと思う。

女性
女性
人間と真正面から逃げずに向き合っている作品。

観ているだけの観客ですら、あの家族の空間に押し込められるような息苦しさを感じるのに、監督はどうやって撮り続け完成までさせてしまえたのか…。

統合失調症を発症し長く人間らしさとはかけ離れた生活を送っていた姉だが、弟が帰る時は去り行く車を見送る姿に涙が出てしまう。

これは、統合失調患者の家族に向けた作品では無い。

多くの人の心を揺さぶり『どうすればよかったか?』との問いへの答えを探したくなる映画だった。

このように映画【どうすればよかったか?】には、統合失調症患者やその本人ではない多くの観客の心を強く掴んだ感想が多く寄せられています。

あまりに酷な現実が続く映像に涙が止まらなくなったり、呼吸が重たくなるといった変化を感じた方も少なくないようです。

ドキュメンタリー映画には、その作品からの問いが込められていると思います。それはきっと、『自分には関係ない』と切り離して良いものでは無く、沢山の人が感じるままに考えるそのこと自体に意味があるのかもしれません。

藤野和明監督が、まさに身を切って仕上げた映画【どうすればよかったか?】は、上映館数がそう多くないため鑑賞が難しい地域もあるかと思われますが、少しでも多くの方にご覧頂きたい作品ですね。

 

まとめ

この記事では、実話とされている映画【どうすればよかったか?】について、その結末をネタバレを含みながら調べてみました。

映画【どうすればよかったか?】は、監督の藤野和明さんが統合失調症患者である自身の姉と、姉を自宅に囲い込んだ両親の姿を20年にもわたって追い続けたドキュメンタリ—作品です。

最後には姉が亡くなってしまう、という衝撃の結末を迎えるわけですが、その後も和明監督の人生は続いています。【どうすればよかったか?】というタイトルには、実話だからこそ監督が抱え、上手く消化できない感情が強く反映されているように感じました。

映画【どうすればよかったか?】の公開は2024年12月14日です!

統合失調症という、精神疾患についてはその病名を知っている方も多いかと思われますが、実際のその姿を押さえた映像はやはりショッキングなものであるようですので、この記事でネタバレを知り少しでも心構えができたら、是非大きなスクリーンでご覧下さいね。

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