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かくかくしかじか 実話どこまで?今田のモデルや嘘の内容についても調べてみた

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映画【かくかくしかじか】が、2025年5月16日に公開されます。

【かくかくしかじか】の原作は、漫画家・東村アキコさんが2012年から3年間連載されていた自叙伝的な同名漫画です。

東村先生の『絵を描く』という人生のスタート地点と言っても過言ではない、高校時代からプロの漫画家になるまでの9年間が描かれている『かくかくしかじか』ですが、自叙伝とはいえどこまで実話なのか、その内容が気になるところですね!

『かくかくしかじか』には、主人公・アキコとその恩師・日高先生以外にも沢山の魅力的なキャラクターが出てきます。なかでも人気キャラクターの一人・今田にはモデルがいるのではないか、と考える読者が多いようです。

そこで今回は、『かくかくしかじか』の内容はどこまでが実話で、今田にモデルはいるのか、また、主人公・アキコが『先生に嘘をついていた』というその嘘がどのようなものなのか、嘘の結末がどうなったのかについても調べてみました。

 

映画【かくかくしかじか】のあらすじとキャスティングまとめ

やまこ
やまこ
『かくかくしかじか』の東村アキコ先生は、自伝的漫画への憧れがあったんだよね?
りと
りと
そうなんです。

ドラマ化もされた藤子不二雄さんの『まんが道』のような作品を描きたいと思い続けて居たその背中を押してくれたのは、美術教室でアシスタントをしていた頃の教え子で、現アシスタント漫画家・はるな檸檬さんの言葉だったとのこと。

美術教室の恩師の事を書かなくて良いのか、と聞かれたこと作品化されたんだそうです。 

やまこ
やまこ
東村先生にとっては、長く心にありながらも、そう簡単に漫画に出来る事では無かったのかもしれないね。

 

映画【かくかくしかじか】のあらすじとは?

宮崎県の田舎町で暮らす林アキコは、幼い頃より絵を描く事が大好きで、何の根拠もないのに、将来は漫画家になると信じ込んでいました。

漫画家になるために美術大学に行く、という目標…というにはあまりに軽い将来設計をぼんやり描いていましたが、しかし同級生の二見によって、その考えの甘さを知らされます。

『美大はそんなに甘くない』

と言い切る二見は、既に絵画教室に通う事にしていました。

この二見の紹介で、彼女と同じ絵画教室に通う事になるのですが、これがアキコにとっての大きなターニングポイントとなるのです。

絵画教室には、竹刀片手に大声で怒鳴る講師・日高健三がいました。

褒められると思い込んでいたアキコでしたが、持ち込んだデッサンは悉くこき下ろされ、下手くそと言い切られてしまいます。そのうえ日高先生は、受験までに100枚のデッサンを描くよう指示してきたのです。

ここからアキコと日高先生の騒がしくも前向きでありながら、取り戻せない切なさを絡める日々が始まりました。

『かくかくしかじか』は、漫画家・東村アキコさんが漫画家として独り立ちしていくまでの若かりし日々が、克明に、そして嘘無く描き出されている秀作なのです。

 

『かくかくしかじか』の映画化を後押ししたる多彩な俳優陣

映画【かくかくしかじか】のキャスティングには、原作者の東村アキコさんの意向が強く反映しているそうです。

映画の公式サイトにて、これまでも映像化の藩士は持ち込まれていたが断り続けていた、と明かされている東村さんですが、今回の映画化には主人公・アキコに永野芽郁さんがキャスティングされた事で一気に実現化したとのこと。

やまこ
やまこ
永野芽郁さんは、透明感のある可愛さと想いきりの良い演技が印象的な女優さんだね!
りと
りと
茅野さんのキャスティングにより、自身の代表作である『かくかくしかじか』が素晴らしい作品になると確信されたのでしょう。

茅野さんのキャスティングにより、映画【かくかくしかじか】に全力で協力すると決意された東村先生が熱望したのが、日高健三先生役に大泉洋さんをキャスティングする事でした。

やまこ
やまこ
大泉洋さんはとっても素敵な俳優さんだけど、漫画の日高先生とはちょっとイメージ違うような…?
りと
りと
原作ファンの多くの方がそう感じられたようですが、漫画の日高先生はあくまでも漫画家に際し東村先生がデフォルメされたもの。実際の先生のモデルでは?と言われている人物には大泉洋さんがとても似てらっしゃいましたよ。
やまこ
やまこ
そうなんだ!

原田先生のモデルはいるけれど、そのまんま描いているわけではない、という事なのかな?

 

映画【かくかくしかじか】はどこまで実話?今田にモデルはいるの?

やまこ
やまこ
原作『かくかくしかじか』の主人公・アキコは、原作者の東村アキコさんである事は間違いないけど、どこまでが実話なの?

他のキャラクターにもモデルがいるのかしら?

 

映画【かくかくしかじか】の日高先生は実在の人物なの?

『かくかくしかじか』は、漫画家・東村アキコさんの代表作であり、ご自身の自伝的作品であることを明言されており、その内容について

『嘘はない』

『実在の人物を出来るだけリアルに描く』

と言い切られています。

東村さんが描いた夢『漫画化として生きていく』人生に大きく影響した、恩師である美術教室の講師・日高健三先生も、実在の人物をモデルとしていることは間違いありません。

りと
りと
日高先生のモデルは、宮崎在住の画家・日岡兼三さんなのではないか?と言われているようです。

日岡さんの作品はあまり残っていませんが、宮崎県立図書館に画集が収蔵されています。

やまこ
やまこ
へ~!どんな作品を作っていたんだろう?

『かくかくしかじか』では、すっごく厳しくって的確な指示を出されていたし、きっと凄い芸術家だったんだろうな!

りと
りと
『KENZO HIOKA』というその画集の刊行は昭和55年。

昭和21年生まれの日岡さんが34歳の時の画集だけれど、彼が芸術の道を志したのは29歳だというから、かなり初期の作品集という事になりますね。

巻末に載っている日岡先生のお写真は、そのお顔立ちや雰囲気が大泉洋さんにそっくりでびっくりしますよ。

 

『かくかくしかじか』の今ちゃんにもモデルはいるの?

今ちゃんとは、アキコの高校の後輩として登場するキャラクター・今田のことです。

彼が登場するのは『かくかくしかじか』の2巻。

見るからに『ヤンキー』といった風貌の今ちゃんは、提出しなくてはいけない美術の授業課題をアキコにやらせようとしますが、彼が年下だと知ったアキコからの指導により、絵の才能に目覚めます。

アキコとの出会いをきっかけに日高先生の美術教室に通う事になった今ちゃんは、後に多摩美術大学に進学し、スペイン留学まで果たすのですが、日高先生とはしょっちゅう喧嘩する仲でした。

『ノストラダムスの大予言』についても熱く持論を交わし

『1999年に地球は滅びる!』

と言い切る今ちゃんに対して、滅びなかったら150万持ってこい!と言う日高先生とのやり取りは卒業後も長く続き、子供の言葉として流すわけでもなく150万円を請求し続ける先生の姿に、何事にも本気な性格が見てとれます。

そんな今ちゃんですが、具体的なキャラ設定や進路情報に反し、そのモデルが誰であるかなどは明言されていません

日高健三先生の場合は、日岡健三氏という一字違いの実在の人物がいるためモデルが判明しやすかったですが、今ちゃんは作中でも『今田』と言う苗字しか書かれていない為、どなたをモデルとしているのかは判明していないのです。

とはいえ、

  • 東村アキコ先生の高校の後輩であること
  • 日高先生の美術教室に通っていた事
  • 多摩美術大学と言う実在の大学名を進学先として書かれていること
  • 卒業後のスペイン留学

などの具体例がありますから、実在の人物がいる、もしくは複数の人物を複合化したキャラクターなのかもしれません。

りと
りと
 今ちゃんに関してはスペインに留学して終わり、ではなく、日高先生の最期の言葉をアキコに語るシーンも描かれています。

スランプに陥った今ちゃんに、病に倒れ以前とは全く違う、車いす姿の日高先生が遺した言葉には多くの読者が涙したのではないでしょうか。

 

映画【かくかくしかじか】はどこまで実話?主人公・秋子がついた嘘とは?

映画【かくかくしかじか】が、原作の漫画『かくかくしかじか』をそのまま映像化しているのであれば、ほぼ実話と言っても過言ではないでしょう。なぜなら、原作者の東村アキコさんが『実話である』ことを明言されているからです。

そのうえ、東村さんは『かくかくしかじか』の映画化にも出来る限り協力する、と撮影にほぼ付きっきりで参加されていたんだそうです。

東村さんの強い希望で出演された大泉洋さんも、『先生が常に現場にいてくれた』とお話しされているほどですので、ご自身の過去を、日高先生との日々を、とても大切に思っていらっしゃるという事でもあるのでしょうね。

やまこ
やまこ
このエピソードだけでも、東村先生がどんな思いで『かくかくしかじか』を描かれたのか、その強い気持ちが伝わってくるね。

そんな『かくかくしかじか』ですが、物語の核には『アキコがついた嘘』があります。この『嘘』が故に、アキコは日高先生から離れる事になってしまうのです。

その『嘘』とは、漫画家として生きていきたいアキコと、絵を描くという事を人生の主軸に置く日高先生とのすれ違いが生んだものでした。

そもそも日高先生の美術教室に通ったのは美大に受かりたいから、その美大も漫画家になるための一歩目と言う認識だったアキコにとっては、大学時代の課題製作などもそう真面目に取り組むわけでもなく、卒業後は普通の会社員として地元・宮崎に戻っています。

この時点でも日高先生は彼女に絵を描かせようと、美術教室の手伝いや絵画製作をすすめており、やがて漫画家デビューを果たしたアキコにとって、先生からの『絵を描く』というプレッシャーは相当だった事でしょう。

そのため、アキコは先生に『嘘』をついてしまいます。

『連載漫画が決まったから大阪に行くけれど、それも半年だけだ』と。

実際には、アキコが宮崎に戻る事は無く、彼女はその後も漫画家人生を歩んでいるわけですが、東村さんにとってこの『嘘』は大きな後悔を持って『かくかくしかじか』に描かれています。

やまこ
やまこ
アキコは大学時代にも、絵を描くという事に身が入らない自分を先生に隠してたんだよね。

努力してに合格したことを恥ずかしいと感じる若気の至りによって、わざわざ金沢まで会いに来てくれた先生を隠すようにしてさ…あのシーンもとても切なかったな。

りと
りと
そう、この『かくかくしかじか』は、東村さんの自伝であり、彼女のとても大切な青春時代をそのままに描いているだけに、ご本人が恥ずかしいと感じる当時の言動や、現在抱えている後悔を、嘘偽りなく描き出しているんですよね。

だからこそ多くの読者の胸に響き、今回の映画化にもなったのでしょう。

 

まとめ

今回は、映画【かくかくしかじか】について、その内容がどこまで実話なのか、主人公がついた嘘とは何なのかについて調べてみました。

映画【かくかくしかじか】は、漫画家・東村アキコさんが描いた自伝的漫画を原作としており、その内容に『嘘はない』とご本人が明言されています。

実在の人物をモデルとして描いているため、キャラクターの見た目や性格に多少のデフォルメはあると思いますが、東村さんにとって大切な青春時代の後悔を描く本作はどこまでも実話と言って過言ありません

主人公アキコを絵画の世界に導く日高先生はもちろん、他にも魅力的なキャラクターがたくさん登場する『かくかくしかじか』では、ヤンキーからスペイン絵画留学という方向性を180度変えたキャラ・今ちゃんも印象的です。

今ちゃんもまた実在の人物をモデルにしているのではないか?と思われますが、彼の場合は名前が『今田』であるという事と、多摩美術大学進学、スペイン留学くらいしか分かりません。

そのため今ちゃんの具体的なモデルは不明ですが、『今田』と言うキャラに近い人物が東村さんの側にいた事は間違いないでしょう。

『かくかくしかじか』は、東村さんが漫画家になるまでの数年をまとめた実録漫画ですが、そこには彼女が恩師についた『嘘』も隠す事無く曝け出されています。

自分の事を描いた自伝的漫画ですから、隠そうと思えばいくらでもごまかせただろう部分をきちんと描いたそのこと自体が、東村さんご自身の強い悔恨を表しているようですね。

そんな映画【かくかくしかじか】は、2025年5月16日公開です。笑いあり切なさありのこの物語は、涙無くして観られません。

作中の日高先生の容貌と大泉洋さんに『似てない』と違和感を感じているかもしれない原作読者の方も、日高先生のモデル・日岡先生は大泉さんに似ている事を踏まえて、是非大きなスクリーンでご覧になってみませんか?

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