映画
PR

朝井リョウ『正欲』の名言や心に残る言葉は?小説の引用と共に紹介!

朝井リョウ 正欲 名言 心に残る言葉
Shie
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

朝井リョウさんが執筆しすぐに話題を呼んだ小説が、映画『正欲』となって2023年秋公開しました。

なぜ話題になったか、朝井リョウさんの書いた本は必ず読者を引き込む名言ともいえる数々の言葉が生まれました。

今回の作品も読んだ方の率直な感想は、総じて「心に残る言葉」。

この小説のひとつのキーワードとなるのは「多様性」です。しかしこの言葉には、意外なグレーゾーンがあることを炙り出されています。

そんな朝井リョウさんの映画『正欲』の中でも出てくるであろう名言たちを、一足お先に紹介したいと思います。

総合評価「心に残る言葉」とは?をご参考までにぜひ読み進めてみてください。


朝井リョウ『正欲』の名言や心に残る言葉は?

ここで著者の朝井リョウさんのプロフィールを、見てみましょう。

本名朝井リョウ(あさい りょう)
生年月日1989年5月31日・33歳(2023年5月10日現在)
最終学歴早稲田大学文化構想学部
代表作「何者(2012年)」「正欲(2021年)」

朝井リョウさんの小説『正欲』は、2021年に出版され集英社主催・一ツ橋綜合財団後援の文学賞「柴田錬三郎賞」を受賞しています。

ここからは、小説『正欲』の中で、「名言」と話題になった言葉心に残る言葉を紹介しましょう。


『正欲』で名言だと話題に!

https://twitter.com/yuru_yui611/status/1652850437387866113

小説『正欲』を読んだ方の中には、これを「つまらない」「面白くない」という人もいます。

一方で、今回のテーマである「名言」だと絶賛し、「衝撃を受けた」という人が多いのも事実です。

それこそ人それぞれなので、意見が割れるのはしごく当然のことといえます。

しかし、どちらの意見に転んでも、みんな総じて「衝撃」を受けていることには間違いないと思えるのです。

この物語に登場する物語の中心人物は、こんな人たちです。

寺井 啓喜(てらい ひろき)・検察官正義感が強く、曲がったことが嫌うが、一人息子のYouTuberの影響で自分も不登校でYouTuberになった泰生と、そんな泰生を応援する妻・由美との間に溝が深まっていく
神戸 八重子(かんべ やえこ)・女子大生兄の影響で男性への恐怖感を持っていたが、同じ大学の事件の容疑者でもある諸橋大也には恐怖を感じないことに気付き、多様性を重視する「ダイバーシティフェス」を学際で開くことを提案する
桐生 夏生(きりゅう なつき)・寝具店店員「睡眠欲は私を裏切らないから」という理由で寝具店で働いている。人に言えない秘密を抱えており、同じ秘密を共有していたある事件の容疑者・佐々木佳道と再会する。

この3人を中心に、物語が展開していきます。

事件の容疑者となっている諸橋大也佐々木佳道に関わるのが上記の3人です。


『正欲』で心に残る言葉を解説

https://twitter.com/__s920m/status/1643212092038856704

小説『正欲』の一番のメインキーワードは「多様性」です。

しかし、この物語ではこの「多様性」と共に、やはりキーワードといえる言葉があります。

  • マイノリティ
  • 特殊性癖
  • 繋がり
  • 普通
  • 一般的
  • 常識的
  • まとも

「多様性」とは個人的には、一般的によく聞く「みんな違ってみんな良い」という意味ではないかと解釈しています。

この言葉を、著者は真っ向から覆しているのです。

次の章でも出てきますが、ここではそれを要約した書き方にしてみます。

  • 自分の常識、他人の非常識

誰がどちら側かではなく、万人がどちら側でもあるのです。

つまり

  • 他人の常識を聞いて自分は非常識と感じる
  • 自分が非常識と感じたことが他人には常識と受け取られる

このようなことが、みなさんにもあるのではないでしょうか。

これを踏まえて、次の章ではいよいよ小説の中でも書かれている言葉を引用して紹介します。


小説の引用と共に紹介!

ここでは、『正欲』で「名言」といわれた言葉を集めてみました。

この「名言」を知っているか知らないかで、衝撃の度合いも違うと思います。

どっちが良いかはたぶんないのだと思いますが、いずれにしても衝撃であることは間違いありません。

では、早速いってみましょう。


映画『正欲』の原作小説から名言を引用してみた!

ここからは、小説『正欲』での名言をまとめてみました。

私の感想も語ってみます。

名言①多様性とは、都合よく使える美しい言葉ではない

多様性とは、都合よく使える美しい言葉ではない
自分の想像力の限界を突き付けられる言葉のはずだ
時に吐き気を催し、目を瞑りたくなるほど、
自分にとって都合の悪いものが
すぐ傍で呼吸していることを
思い知らされる言葉のはずだ。

いつのころからか、「多様性」という言葉は本当によく使われるよく聞く言葉だなと感じます。

そもそも、「多様性」とは?

多様性とは、いろいろな種類や傾向のものがあること。変化に富むこと。
例)生物の~を保つ

引用元:https://www.weblio.jp/content/%E5%A4%9A%E6%A7%98%E6%80%A7

生物に限らず、この世にある「物」「事」すべてを指しているでしょう。

それらをひっくるめて「多様性」といっています。

決して間違ってはいないはずの言葉ですが名言でもあるように、その中には「自分にとって都合の悪いもの」があるのです。

つまりそれが私が解釈している

  • みんな違ってみんな良い
  • 自分の常識、他人の非常識

こういったことと、合致してくるのではないでしょうか。


名言②まとも。普通。一般的。常識的。

まとも。普通。一般的。常識的。
自分はそちら側にいると思っている人はどうして、
対岸にいると判断した人の生きる道を狭めようとするのだろうか。
多数の人間がいる岸にいるということ自体が、
その人にとっての最大の、
そして唯一のアイデンティティだからだろうか。

これもグッと何かを突き付けられたかのような、映画でよく見る「銃口を向けられた(頬にあてがわれた)」ような気がしました。

しかし、おそらくこれはこの言葉自体が悪いわけではなく、これらがすべてここに書かれているように「そちら側」、つまり自分がこの言葉の中にいると思っていることに問題があるといっているのでしょう。


名言③みんな本当は、気づいているのではないだろうか。

みんな本当は、気づいているのではないだろうか。
自分はまともである、
正解であると思える唯一の拠り所が
多数派であるということの矛盾に。
三分の二を二回続けて選ぶ確率が九分の四であるように、
多数派にずっと立ち続けることは
立派な少数派ですらあることに。

気付いているからこそ、これほどまでに衝撃を受け、映画化という運びにもなったのだろうと思います。

何を持って「まとも」か、何を持って「普通」か。考えさせられますね。


名言④宗教が同じ人が

宗教が同じ人が心身共に健康で生きていると言うだけで、
手放しそうになる明日を手繰り寄せられるときがある。
その人が生きている世界なら
自分も生きていけるかもしれないと、
そう信じられる瞬間が確かにある。

ここでもやはり「多数派」でいようとする「少数派」の人たちがいるということでしょうか。

いちいち、響きますね。


名言⑤幸せの形は人それぞれ

幸せの形は人それぞれ。
多様性の時代。自分に正直に生きよう。
そう言えるのは、本当の自分を明かしたところで、
排除されない人たちだけだ。

なにか「上から目線」的な、感じがしますね。

「それで良いのですよ」と上から言ってくる感じ。これは朝井リョウさんがではなく、この文の中にいる人(排除されない人たち)のことです。

皆さんはどんなふうに感じるでしょうか。


名言⑥自分の想像できる多様性だけ礼賛して、

自分の想像できる多様性だけ礼賛して、
秩序を整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな。

これが、この『正欲』のタイトルを如実に表しているような気がしますね。

ある意味「性癖」なのでしょうか。

このタイトルは、私たちが想っている以上に奥深いものだったのだなと感じます。


SNSで見る『正欲』の名言の声

SNSで見た、『正欲』に出てくる言葉を「名言」と捉えた方たちの投稿を紹介します。

「多様性」が便利に使われ過ぎですよね。実際、便利だし分かりますけど。

https://twitter.com/paluppe/status/1491042267250913281

何かのCMでありましたね。

付箋だらけの付箋で膨れ上がった国語辞典が出てくるCM。

ホントに、こんなに付箋使ったことないってくらい使いたいです。

https://twitter.com/tomomi_watata/status/1524436030350184448

確かに!「俺か、俺以外か」名言です。


朝井リョウ『正欲』まとめ

https://twitter.com/niconicobu2012/status/1652864218088239104

今回は、朝井リョウ著書・映画『正欲』が2023年秋公開予定を前に、既に小説で読んだことがある方たちによって「名言 」だと、そして「心に残る言葉」だといわれた言葉を紹介してきました。

朝井リョウさんの小説は、これまでにも「正欲」に劣らず、心に残る言葉を伝え続けていました。

今回の、映画『正欲』が心に残る言葉といわれたのも、これまでの小説の影響があるからでしょうね。

これを機に、朝井リョウさんの小説を改めて手に取ってみませんか。

正欲 (新潮文庫) [ 朝井 リョウ ]

価格:935円
(2023/5/15 10:45時点)

ABOUT ME
記事URLをコピーしました