ヴィレッジ(横浜流星)の映画のネタバレある?結末ラストにわかる村の闇って何?
横浜流星さん主演の映画「ヴィレッジ」のネタバレ結末と、ラストにわかる“村の闇”とは何かをご紹介していきます。
「新聞記者」「余命10年」などの作品を手がけた藤井道人監督のオリジナル脚本の映画、「ヴィレッジ」。
閉ざされた村で何が起こっているのか。
希望が見えない青年に光は訪れるのか。
今回は、横浜流星さんが体当たりで挑んだ映画「ヴィレッジ」のネタバレあらすじをご紹介し、ラスト結末で明らかになる村の闇とは何か?に迫っていきます!
Contents
【ネタバレ】映画「ヴィレッジ(横浜流星)」のあらすじ
ここでは、主演の横浜流星さんの役どころと脇を固める豪華俳優陣をご紹介し、続いて映画「ヴィレッジ」のあらすじをネタバレしていきます。
ラスト結末までネタバレしていますので知りたくない方は要注意ですよ!
横浜流星の役どころとキャスト紹介
アクションシーンでも眠くなる映画と、静かなシーンばっかりでも眠気吹っ飛ぶくらい没入してしまう映画があるけど、この映画は後者。
— kt (@skyfall1OK) May 13, 2023
横浜流星が今めっちゃ波に乗ってると思った。表面上だけじゃないどストライクな演技めっちゃ良かったです#ヴィレッジ #横浜流星 pic.twitter.com/5q0qFEZsuX
まずは横浜流星さんの役どころをご紹介します!
横浜流星さんは「霞門村(かもんむら)」のゴミ処理場で働く「片山優」という青年を演じます。
過去に父親が犯した罪によって虐げられながら暮らしていた優ですが、村が観光地化することで次第に脚光を浴びるようになっていきます。
果たして彼は幸せになれるのでしょうかーー?
では次に映画「ヴィレッジ」のおもなキャストをご紹介します。
片山優(横浜流星):霞門村に幼い頃から住んでおり、この村の伝統芸能である「薪能」に魅せられていたが、ゴミ処理場の建設をめぐる事件が起こり憎むべき相手のもとで不法投棄に手を染めていく。
中井美咲(黒木華):優の幼なじみで幼い頃は優と一緒に能を習っていた。村を出て東京で働いていたが、村に戻り優の支えになる。
大橋修作(古田新太):霞門村の村長。
大橋光吉(中村獅童):村長である修作の弟で刑事。幼い優と美咲に能を教えていたが、ある事件がきっかけで村を出ていった。
大橋透(一ノ瀬ワタル):修作の息子。ゴミ処理施設で働いている。村長の息子という立場を利用する尊大な人物。
筧龍太(奥平大兼):借金返済のために優と同じゴミ処理場で働く青年。
中井恵一(作間龍斗):美咲の弟。内気な性格で他人とうまくコミュニケーションがとれない。
丸岡勝(杉本哲太):ゴミ処理場で不法投棄を行う。陰で村を牛耳っているヤクザ。
片山君枝(西田尚美):優の母。ギャンブル好きで多額の借金を抱えている。
大橋ふみ(木野花):修作、光吉の母。大橋一族は霞門村の村長を代々つとめており、村の権力者。
演技派の錚々たるメンバーがそろっていますね!
思わず霞門村に引きずり込まれてしまいそう…。
映画「ヴィレッジ」のネタバレあらすじと衝撃のラスト!
#ヴィレッジ 映画好きお一人様で占められた土曜朝イチ回。藤井監督が好きな方も横浜流星くんが好きな方も、その振り幅に驚く🙀希望も救いもない閉塞感、でもリアルというより寓話的な?! 雰囲気と映像に唸る。ストーリーと登場キャラの“分かりやすさ”が、サスペンス&エンタメ作品として成立させてる。 pic.twitter.com/vm8I2UkE9i
— ルーク (@nEFDL3B4TYhxPKe) May 6, 2023
ではここから、映画「ヴィレッジ」のネタバレあらすじをご紹介していきます。
閉鎖的な集落、霞門村
とある小さな集落、霞門村。
この村では神秘的な「薪能(たきぎのう)」が厳かに行われている一方、その近くには巨大なゴミの最終処分場がそびえ立っています。
ゴミ処理事業に頼るしかない閉鎖的な“ムラ”で育った片山優は、ギャンブル好きで借金まみれの母・君枝と二人で暮らしています。
かつて父が犯罪を起こしたせいで村の人々から虐げられている片山親子。
優は、昼間はゴミ処理場で働き、夜は陰で村を牛耳るヤクザ・丸岡の指示で不法投棄の作業をさせられ、家に帰れば母に金の無心をされるという地獄のような毎日を送っていました。
ゴミ処理施設では、借金のカタに連れてこられた者たちが不法投棄の手伝いをさせられ、施設を仕切る村長の息子・大橋透がその様子を証拠として写真に収めています。
優がいくら働いてもそのわずかな稼ぎは母親の借金返済に充てられ、地獄のような生活から抜け出すことができませんでした。
幼なじみの美咲
希望のない毎日を送っている中、優の幼なじみである中井美咲が村に帰ってきます。
村を出て東京で働いていた美咲でしたが、心が疲れ故郷に戻ってきたのでした。
ある日、騒ぎを起こして警察に連れていかれた母を優が迎えに行くと、村を出て刑事をしている大橋光吉と会います。
光吉は村長である大橋修作の弟で、かつて優と美咲に能を教えてくれていました。
光吉に連れられ今はもう誰もいない能教室に行くと、そこには美咲がいて、光吉と2人で能を舞います。
ふたりの姿を見つめながら、優は過去に能を舞っていた自分の父親を思い出すのでした。
後日、村の祭りの夜。
松明を持ち能面をつけた人々が神社に向かって一斉に歩いています。
全員が同じ表情で同じ方へ向かって歩いていくこの光景が怖かった、と優に話す美咲。
優は“犯罪者の息子”ということで村人全員から蔑まれています。
誰も優を庇う者はなく、透からは暴力すら受けていました。
能面の行列は、そんな村の強い同調圧力の象徴にも見えるのです。
希望の光
ゴミ処理場で働き始めた美咲は、施設の広報イベントとして子供向けツアーを企画します。
美咲はツアーのガイドとして優を指名しますが、彼女に気がある透はこれが面白くなく、優がガイドをすることに激しく反対します。
今まで日陰で息をひそめ生きてきた優は、自分には分不相応な役割だと逃げ出すのでした。
そんな優に美咲は、父親が犯した罪と優は関係ない、こんな場所でずっと戦ってきたのね、と慰めます。
美咲の励ましもあってイベントを担当することになった優。
環境問題にスポットを当てたこの企画は大成功し、村は観光客で賑わうようになっていきます。
虐げられながら生きてきた優に、初めて「希望」という光が差し込んできたのでした。
邯鄲の夢
自分を励まし導いてくれた美咲と優は恋人どうしになります。
ある日美咲が能の題目『邯鄲』の話を優に聞かせます。
蜀の国に盧生(ろせい)という青年がいました。
盧生は己の人生に悩み、楚の国に住む僧侶を訪ねて旅に出ます。
旅の途中で盧生はある宿に立ち寄り、女主人から「粟飯が炊けるまでの間、この枕で休んでいてください」と「邯鄲の枕」を差し出されます。
盧生が寝ていると、楚の国の使いがやってきました。
帝位を譲りたいと言う使いの者に従い、盧生は皇帝となり栄華を極めます。
五十年が過ぎ、宴の席で楽しく過ごしていると次第にその光景が薄れていき一切のものが消え失せましたーー。
盧生は女主人の「粟飯が炊けた」という声で起こされます。
五十年の栄華は、飯が炊けるまでのわずかな間に見た夢だったのでした。
盧生は、人生は夢のごとく儚いものだと悟りを得て、帰路につくのでした。
「人生とは儚いもの」と美咲は優に語るのでした。
優が担当する広報の仕事は順調でした。
メディアの取材を受けるほどの人気ぶりで村長からも絶大な信頼を得ることになり、透から殴られることもなくなりました。
ところがある夜、事件が起きます。
優が美咲に電話すると、そこに出たのは透でした。
透は美咲の家に上がり込み、優が不法投棄をしていた頃の写真を見せると、こいつは犯罪者だ、優より自分を選べと迫ります。
そこに優が駆けつけ美咲を守ろうとしますが、透からの反撃で殺されるかと思うほど執拗に殴られるのでした。
不法投棄が明らかになる
後日ーー。
ゴミ処理施設では美咲の弟・恵一が働き始めていました。
内気で人とあまり関われない恵一でしたが、村の“エース”になった優に憧れを抱いていたのでした。
ある日恵一がゴミ処理場で危険な産業廃棄物を見つけます。
その箱には感染性廃棄物を意味するバイオハザードマークがついていました。
恵一は警察官である光吉に相談します。
このことがきっかけでゴミ処理場での不法投棄が明らかとなり、現場で働いていた者たちは逮捕されることになります。
村の真実と衝撃のラスト
かつて、村にゴミ処理場が作られることになったとき建設に反対したのが優の父親でした。
これが原因で父親は村八分にされひどい扱いを受け、とうとう村人を殺し自宅に火をつけ自殺してしまいます。
光吉は、そんな村のありようにうんざりし、村を出たのでした。
不法投棄の捜査中、警察によってゴミの中から透の遺体が発見されます。
警察が透のスマホを調べると、優が不法投棄をおこなっている画像や、美咲が透に襲われている映像が見つかりました。
透が美咲の家に押しかけ優が助けに行ったあの夜、殴られ続ける優を助けようとした美咲が透を刺したのでした。
首に植木ばさみを突き立てられた透は息絶え、優が死体をゴミの山に埋めたのです。
優は真実を話そうと村長の家に向かいます。
ですが、このことを告げても村長は大して驚きもせず、罪のすべてを美咲に押し付け一緒に村を盛り立てていこうと優に言います。
自分の息子が死んでもそんなことしか言えない村長と自分の父親のときの状況とを重ね合わせ、憎しみが爆発した優は村長の首を絞め殺してしまいます。
そして屋敷に火をつけるのでした。
村長の母・ふみはすべてを知っていたかのように、「邯鄲」を唱えながら息子とともに火に包まれます。
同じころ、美咲も自分の家で「邯鄲」を口ずさんでいました。
屋敷に駆けつけた光吉が呆然と歩いていく優を見つけ呼びかけると、優は目に涙を溜めながらゆっくりと振り返るのでしたーー。
映画「ヴィレッジ」結末ラストにわかる村の闇って何?
昨日くらいからかな
— ryuseikazu (@ryuseikirby) May 6, 2023
カエル🐸が泣き始めたよ
真っ先に優が頭に浮かぶ…#ヴィレッジ #横浜流星 pic.twitter.com/F0XloicZvp
劇中で美咲が語る能の演目、邯鄲。
優はまるで盧生のように一瞬の栄華を味わいます。
しかしそれは短い夢のように儚く消えました…。
優の幸せを阻んだのは霞門村にひそむ「村の闇」です。
この「闇」とは、村にはびこる同調圧力や事なかれ主義。
ゴミ処理場の建設に反対した優の父は村八分にされ、ひどい仕打ちを受けました。
全員が異を唱えることなく流れに逆らわずに事が進んでいた中、まさに「出る杭が打たれた」のです。
これは、日本人が強く持っている「同調圧力」と「事なかれ主義」が招いた結果だと言えるでしょう。
村の同調圧力と事なかれ主義を象徴しているのが、美咲が「怖い」と言っていた能面をつけた人たちの行列です。
全員が同じ顔で同じ方角へ向かって歩んでいく様は、同じ考えの人々が流れに逆らわず身を任せていく社会の縮図のように見えます。
自分の意思も持たず、ただ群衆の考えに倣い、異端がいればよってたかって攻撃する…
霞門村の「闇」とは、現代社会の闇とも言えるでしょう。
映画のラストは、美咲の弟・恵一が村を出ていくシーンで終わります。
異常に閉鎖的な村から出ていこうとするこの恵一の行動は、慣習やしがらみから解き放たれ自分の意思で生きていくという一筋の光のように見えました。
まとめ
映画「ヴィレッジ」のネタバレあらすじをご紹介してきました。
衝撃のラストでは、霞門村の闇が明らかになりましたね。
横浜流星さん演じる優の結末が悲しすぎます…。
閉鎖的なムラ社会を舞台にしていますが、このような現象は私たちの周辺にあるコミュニティの中にも存在しています。
自分はどうだろうか…と、いろいろ考えさせられる映画でした。
今回は、ヴィレッジのネタバレ結末とともに、ラストから読み解ける村の闇を考察してきました。
映画「ヴィレッジ」は、横浜流星さんの演技にも圧倒される凄い作品でした!