エゴイスト
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エゴイスト(映画)どこまで実話?高山真の小説をネタバレありで解説!

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Shie
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2023年2月10日(金)公開の映画『エゴイスト』は、公開前から「早く見たい!」「涙が止まらない」と熱い反響を呼んでいます。

そんな映画『エゴイスト』の著者は、「高山真(たかやま まこと)」というエッセイストです。

残念ながら2020年に他界されましたが、彼の遺した最大の超大作といえるでしょう。

SNSでも、ネタバレされるほどの大反響です。

またこの映画は、著者の高山真氏の実話であるとのことで、小説として出版されたころからの話題になっていました。

今回は、映画『エゴイスト』は単なる小説か?それとも高山真氏の実話なのか?

どこまでが実話かを、ネタバレ覚悟で解説していきます!

この小説で高山真氏が伝えたかったことは何かを一緒に考えてみましょう。

 

映画『エゴイスト』はどこまで実話?

映画『エゴイスト』の著者である高山真氏も、自らが同性愛者でした。

そして小説として執筆した「エゴイスト」は、ほぼ高山真氏の実体験を書き記した作品になったのです。

事実上、高山真氏の生涯で最後の作品となった訳ですが、彼はこれを書くことで読む人に何を伝えたかったのか?

まずは、ネタバレありでエゴイストの大まかなあらすじを見てみましょう。

 

エゴイストのネタバレ・あらすじ公開

 

自伝的小説『エゴイスト』の大まかなあらすじ

ゲイであるために子どもの頃から周りに下げ済まされ、人を憎んで生きてきた浩輔。

一番守って欲しかった母親は癌で、浩輔が14歳のときに他界。

自分の身は自分で守る術が、嫌でも身に付いた浩輔は大学進学を機に東京へ。

そこで出会った自分と同じゲイの龍太と、恋に落ちるのに時間は掛からなかった。

龍太の母もまた癌に侵されていることから、自分と境遇が似ている龍太にますますのめり込む浩輔。

龍太や龍太の母にこの上ない愛を注ぎ、経済的援助もしたが、やがて愛する龍太の死を知る。

龍太の母からも「もうお金は貰わない」といわれ、自分がしてきたことは愛ではなく単なるエゴだったのかと苦悩する。

浩輔にはもう愛が何なのか分からなくなっていた。

 

どこまでが実話なの?

映画『エゴイスト』のストーリーは、高山真氏の実話だったのか?

この物語が初めに小説として出版されたとき、高山真氏の友人が書店でこの本を買い、買ったその日に読み終えてしまったそうです。

その友人という人が、「この物語で描かれた出来事は、ほぼ高山の実体験である」と語っています。

そしてこの物語は、高山真氏の「乱れた心の整理であり、贖罪でもあっただろう」というのです。

では、この物語のどこまでが実話で実体験だったのでしょうか?

そして「贖罪」とはどういうことなのでしょう。

  • 早逝した実母と家族
  • 付き合っていた年下の彼
  • 病身の彼の母

これらの人たちに伝えきれなかった気持ちを、「小説という形で結実したかった」のだろうといいます。

なるほど、それではほぼ実話だっただろうなと感じられますね。

小説という一つの形にすることで、高山真氏の心にはきっと一区切り付いたことでしょう。

 

映画『エゴイスト』の実話に盛り込んだ脚色部分を予想してみた

映画『エゴイスト』は、ほぼ著者の実体験であるとはいえ映画となると、多少は脚色された部分もあるのではないかと考えた私は、自分なりの見解で「ここは脚色部分だろう」と思う箇所を探してみました。

※本来「脚色」とは小説や事件などを舞台・映画・放送で上演できるように脚本にすることを指します。

例)「自伝を脚色したテレビドラマ」

ということは、エゴイストが小説から映画にしたことで既に脚色されているということになりますが、ここでは、事実を面白く伝えるために粉飾を加えること。例)「話に多少脚色した部分もある」

という観点から探していきます。

 

浩輔と龍太の仲睦まじいじゃれ合うシーン

出典:YouTube

2023年2月9日、本編映像が解禁されその中に、浩輔と龍太の仲睦まじいシーンが18秒という短い時間の中で公開されました。

龍太がふざけて浩輔を携帯で撮っている。

そんな龍太に浩輔が「やめて(笑)」といいながら龍太をくすぐるなどしてやめさせようとするが、龍太は撮影を辞めない。

本編映像の一部を切り取った映像でした。

こういう場面は、恐らく著者自身もこういった場面はあったのでしょう。

でもそれを映画の中の一部に盛り込むあたり、監督の松永大司さんの著者への愛というか礼儀みたいなものを感じました。

 

台本はあったがセリフはほとんど即興

セリフがほとんど即興といっても、ストーリーに乗っかってるシーンは当然ちゃんとセリフを喋ってますが、例えば浩輔がゲイ仲間と飲み会をやっているシーンなどは、恐らくセリフは即興だったのでしょう。

やまこ
やまこ
これ、すっごい分かる!映画自体ドキュメンタリーみたいだもんね。

あとは龍太の家で、龍太と龍太の母と浩輔の三人で食事するシーンなども、龍太の母親役の阿川佐和子さんは「ホントに私の家に二人が来て食事してるみたいで、役を忘れてた」と試写会で仰っていました。

 

映画『エゴイスト』高山真「書きたいことがたくさん」

映画『エゴイスト』 の著者・高山真さんが2020年10月5日に亡くなりました。

体調が悪い中、少しでも体調のいいときにフィギュアスケートのことやさまざまなことを書いていきたいと集英社の連載で語っていた高山真さん(享年50歳)

読んでいて涙が止まらなかったのは、その中のこんな一文でした。

男性
男性
「治療に専念しながらも、今後も見たいもの、経験したいこと、読者のみなさまと分かち合いたいこと、たくさんあります。その思いに向かって欲張りに治療を続けていきたいと思っています。」

最後までどん欲に前向きに頑張っていた高山真さん。

病気が分かったときは、ベッドでのたうち回るほど苦しんだといいます。

辛かったのだろうと思います。

肝臓がんで手術して一時体調も回復していたそうですが、またも再発、入院して治療を受けていましたが、集英社の連載が2020年6月19日を最後に止まりました。

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映画『エゴイスト』の高山真についてのまとめ

今回は、映画『エゴイスト』は著者・高山真氏実話だったのか?について、もともと小説だった物語が映画監督・松永大司さんの手によって映画へと生まれ変わったのです。

映画になった「エゴイスト」をネタバレで、あらすじも少し紹介してみました。

生前にこの世に送り出した著書の一部です。

「羽生結弦は捧げていく」

「羽生結弦は助走をしない~誰も書かなかったフィギュアの世界」

「恋愛がらみ 不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ」

「愛は毒か 毒が愛か」

など、そのどれもが大反響を呼びました。

愛についてよく触れていた高山真氏の本は、「愛は毒か 毒が愛か」などは、エゴイストに通じるものがありますね。

きっとこのころから、自分の想いをなにかに残したかったのかも知れません。

実話が小説になったのは今回のエゴイストだけですが、これまでの小説もそのどれもが映画になりうる大作だったと思います。

そしたらまたネタバレごめんで、私もここに書きたかったです。

高山真さん、たくさんたくさんありがとう!ご冥福をお祈りいたします。

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