映画
PR

映画【悪い夏】 ラストとエピローグやその後の展開を考察!

kuroneco
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

2025年3月20日に映画【悪い夏】が公開されます。

【悪い夏】は作家・染井為人さんの書いた同名小説を原作を元に、脚本家に『ある男』の向井康介さん、監督は『アルプススタンドの端の方』や『嗤う蟲』などジャンルを問わない作品を生み出す城定秀夫さんを迎え、このお二人のタッグによって製作されました。

『悪い夏』は染井さんのデビュー作ですが、読者の感想がとにかく不穏で、ラストのその後のエピローグまで楽しめる作品として評判です。

では映画【悪い夏】では、読者を絡めとったラストのその後まで描かれているのでしょうか?

この記事では、原作小説を読み解きながら最後のエピローグまでの展開を調べてみました。

 

映画【悪い夏】のあらすじとキャスト紹介

やまこ
やまこ
映画【悪い夏】の公開ヴィジュアルが既に不穏だったわね。主役の北村匠海さんの表情がごっそり抜け落ちてて怖かった~。

 

映画【悪い夏】のあらすじ

26歳の佐々木守(北村匠海)は、市役所の生活福祉課で真面目に職務に取り組む青年です。ケースワーカーとして生活保護受給者の元を訪問してまわる佐々木のもとに、

『高野洋司(毎熊克哉)が生活保護受給者を脅迫しているらしい』

という相談を持ち込んだのは同僚の宮田有子(伊藤万理華)でした。

高野は佐々木の先輩職員ですが、ケースワーカーの立場を利用した彼は、生活保護受給の継続を条件としてシングルマザー・林野愛美(河合優実)に肉体関係を迫っているというのです。

立場の違いを笠に着た脅迫は、当然許されることではありません。そこで佐々木は真相を確かめるべく、愛美を訪ねる事にしました。

これが彼の人生を狂わせる出会いになるとも知らずに…。

りと
りと
映画【悪い夏】では、生活保護の不正受給や東京進出を狙うヤクザの思惑に、貧困にあえぐシングルマザーの実態も加わり、止まらない負の連鎖はあっという間に普通の生活の足元をすくってくる、現代社会の抱える闇と悲劇が描かれています。 

 

映画【悪い夏】に集結した実力派役者陣をご紹介

映画【悪い夏】には、大ヒット作の主演や重い実話を映像化した作品のヒロインから、振り切った演技で狂気を見せつける役者まで、どのキャラクターにも実力派の俳優がキャスティングされています。

1:市役所の生活福祉課職員

  • 佐々木守(市役所勤めのケースワーカー)    :北村匠
  • 高野洋司(愛美を脅迫する佐々木の先輩)    :毎熊克哉
  • 宮田有子(高野の脅迫に気付く優秀な職員)   :伊藤万理華

2:生活保護受給者とその周辺人物

  • 林野愛美(佐々木が一目惚れするシングルマザー):河合優実
  • 金本龍也(犯罪計画を首謀するヤクザ)     :窪田正孝
  • 莉香(金本の愛人で元レディース)       :箭内夢菜
  • 山田吉男(生活保護受給者で金本の手下)    :竹内ピストル
  • 古川佳澄(困窮しているシングルマザー)    :小南晴夏
やまこ
やまこ
すごい!本当にキャスティングが豪華ね!! 
りと
りと
そうなんです。北村匠海さんは気弱な市職員が恋したことで転落していく様を壮絶に演じられているとのことで、その渾身の姿が今から楽しみですね。
やまこ
やまこ
個人的には、不穏な空気を背負わせたら右に出るものはないんじゃない?と思わせるほど、容赦の無いクズっぷりが素晴らしい窪田くんにも期待大!

 

映画【悪い夏】のエピローグを考察

やまこ
やまこ
キャッチコピーが『クズだらけ!』っていう衝撃なものなんだけど、いったいどんなラストが待ってるの?

 

衝撃のラストまで堕ち続ける蟻地獄のような映画【悪い夏】

りと
りと
【悪い夏】がどんな話なのか、ネタバレ込みで見ておきましょう。

愛美が高野に脅されるきっかけとなったのは、彼女が生活保護を受給しながらセクキャバで仕事していたからです。ここ事実を元に身体の関係を迫られた愛美は、同僚の莉香に相談します。

その話を莉香から聞いたのは、彼女と愛人関係のある金本です。金本は愛美が働くセクキャバの店長をつとめながらも東京進出を目論んでいるヤクザで、この問題を上手く活用して金銭を集める方法を思いつきました。いわゆる生活保護費の不正受給です。

金本は、高野の要求を呑み、情事の様子を動画に収めるよう愛美に指示を出すと、その映像を元にして反対に高野を脅します。高野の弱みを握ればケースワーカーである彼の力で簡単に申請を通す事が出来るだろうと考え、その生活保護受給者達を囲って金銭を掠め取ろうとしたのです。

しかしこの目論見は、高野の脅迫が宮田にバレた事で頓挫します。担当の受給者を脅していたともなれば、高野が今の立場を続ける事は現実的ではありません。金本は計画を白紙に戻すしかなかったのです。

ところが、そんな状況に飛び込んできたのが佐々木でした。高野の脅迫を確かめるため愛美に会いに行った佐々木は、彼女の不遇な暮らしに食料や生活改善のアドバイスを送るうち、彼女と距離を縮めてゆきます。

りと
りと
優しい佐々木の側は、愛美にとって初めての心安らげる時間だったのかもしれませんね。

しかしそんな2人の関係は、やがて金本にバレてしまいます。 

金本が絡んできたことにより、日常が一変してしまった佐々木。金本は、愛美を想う佐々木の優しさに付けこむと、

『彼女を救いたいなら金が必要だろう?』

と少額の借り入れから唆し、やがて自分の闇ビジネスに関与させていったのです。

更に、佐々木の正常な判断力を奪うため違法薬物を差し出します。闇ビジネスへの協力による不安を抱えていた佐々木は、そのストレス解消の為という甘言に逆らいきれず、一度だけと自分に言い訳しながら違法薬物に手を出してしまいました。

違法薬物は、一度だけ、今だけといった考えが通用しないからこそ『違法』なのです。こうして佐々木は、仕事にも支障が出るほどの堕落っぷりを晒しながら、金本に言われるがまま生活保護申請を受理し続けます。

そこにはもう、真面目で職務に忠実だった佐々木の姿はありません。

佐々木が職場内で孤立し始めている頃、愛美もまた金本によって追い詰められていました。このままではいられないと、金本から逃げ出そうとするも、そんなことが許されるはずもなく、佐々木同様愛美もまた逃げ場を無くしていたのです。

逃げ場にない日々を送る佐々木でしたが、そこに警察が介入した事によって、物語はラストに向けさらに疾走感を増してゆきます。

りと
りと
ここで警察から、自分が生活保護申請を却下した親子が餓死したと聞かされた佐々木はおかしくなってしまうんです。

佐々木は、半分無意識の状態で愛美のアパートに向かうと、キッチンから包丁を取り出しました。そして、ちょうど上がり込んできた莉香を刺し殺めてしまいます。

しかし佐々木の標的は当然莉香だけではありません。莉香を看取った金本を待ち受けると、同じく金本に復讐しようと乗り込んできた高野を含め、佐々木達は大乱闘を繰り広げ始めました。

愛美の狭い部屋は、金本と揉みあう高野、逃げ出したい愛美とその娘、彼女たちを逃がしたい佐々木で入り乱れ、揉みあいになりますが、そこへ警察が乗り込んできて、やっと物語は終焉を迎えるのです。

やまこ
やまこ
生活保護の不正受給、その裏に暴力団がいて弱者は搾り取られるだけっていう構図に、安定した生活を送っている佐々木までもが転げ落ちてくのか…。こわ~。

 

原作小説『悪い夏』から見るラストのエピローグは?

『悪い夏』のエピローグは、佐々木や金本たちが乱闘した数年後に話が飛んでいます。

あの事件以来、夏になると調子を崩すようになってしまった佐々木は、思うように動かない身体を抱えて引きこもり生活を送っていました。

そこにけたたましく練り響くインターフォン。更に、応答を待つことも無く乱暴にドアが叩かれます。

『佐々木さん!いるのは分かってるんですよ!生活保護っていうのはあんたみたいな人に…っ!』

強い語気で佐々木のプライバシー保護も何も考えてない大きな声、それは彼の担当ケースワーカーのものでした。

佐々木はいま、生活保護受給者となっていたのでした。

やまこ
やまこ
ひぇぇ~。佐々木はもう以前の佐々木じゃなくなってしまったって事なの⁉怖い怖い!

普通の生活を送っていた真面目な青年が、一歩足を踏み外したことで人生を転落していく様を描いた映画【悪い夏】は、一足先にご覧になった方からも興奮気味の感想が寄せられています。

女性
女性
やさぐれている河合優実さんと小南晴夏さんの悲壮感が妙にリアルで、自分とは関係ない世界の話を観ているわけではないと思わされました。

感情移入するというよりは、登場人物の背景やキャラ付けが理解しやすい分、彼らがすぐそばにいるような恐怖を感じる作品です。

男性
男性
  脚本の素晴らしさと無駄のない城定さんの演出に応える演者さんの素晴らしさ!ラストの数カット、何も語らないのに多くを感じさせる北村匠海さんの、ちょっとした仕草が深かった!
女性
女性
佐々木の視点を中心に進むけれど、生活保護の不正受給者やヤクザの視点も混ざっているので、展開の早さと地獄への転げ落ち方の凄まじさがとてもよく伝わる作品。

日本の闇は意外とすぐそこにあると感じさせる恐怖は確かにあるのに、映画としては最高にスリリングで面白かった!!

多くの方の感想が、映画【悪い夏】のテンポの良さとキャストさんの演技力を絶賛されており、かなりの衝撃作である事が伺えますね。

 

まとめ

今回の記事では、2025年3月20日公開の映画【悪い夏】について、その内容をラストまで調べ、その後のエピローグにはどんな展開が待っているのかについてまとめてみました。

映画【悪い夏】は、真面目な公務員である主人公・佐々木が、愛美との出会いから日本社会の闇へと転落していく様を描くサスペンス・エンターテイメントです。

職務に忠実な佐々木が、恋に落ちた相手が生活保護受給者だっただけのことで、その背後のヤクザに絡めとられて行く様が恐怖心を煽ります。しかし、佐々木はラストで、自分の仕事に対する強い責任観を思わせる行動に出ました。

佐々木にとって恐ろしい存在である金本への逆襲は、ある意味想像通りのラストと言えるかもしれません。

とはいえその抵抗のその後が、佐々木もまた生活保護受給者となっている、という衝撃のエピローグに繋がるとは思ってもみませんでした。

映画【悪い夏】のキャッチコピーには

『クズとワルしか出てこない』

と書かれていますが、そんな環境が今現在近くにない人でも、一歩道を違えると思ってもみなかった世界に足を踏み入れるかもしれない、という怖さを孕んでいるように感じます。

それでいて、多くの方から『すっごく面白かった!』という感想を引き出してみせた映画【悪い夏】は、いよいよ3月30日の公開です。

乱闘シーンだけでなく、不穏な空気に満ちた緊張感を大きなスクリーンで体感してみませんか?

ABOUT ME
記事URLをコピーしました